酔拳から学ぶもの

昔から、ジャッキー・チェンの “酔拳” と “酔拳2” が大好きで、テレビで放送されるたびに見ていたけれど、ちょっと調べてみたくなって検索して回った。

まず、「酔拳というものは、中国拳法の一派に属するものなのか。それとも全ての拳法の上に存在する概念的なものなのか?」 酔拳(Zui Quan)=北派拳法の酔八仙拳、ということで、酔八仙拳ということがわかった。 自分としては、もっと概念的なもので、酒精(アルコール)の字から考えて、精が体に入り込んでくることかなぁ?と義和団の呪術的要素と似たようなもの思ってたんだけど。映画では、演出だろうけども、酒が入るという現象で、主人公に特殊な霊的な要素が加わり、神がかりな強さがゾクゾクするほど興奮する。 映画のコピーだっけな?「飲めば飲むほど強くなる」ってのがあったけど、酔八仙拳では実際には酒は飲まないとのこと。

“酔拳” の映画についても調べたけれども、驚いたのが主人公が “黄飛鴻” と言う名前だったこと。「えー!そうだったの~!?」と目から鱗と目ヤニが落ちる。 ジェット・リーの「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」シリーズ、略してワンチャイ・シリーズ で黄飛鴻を主人公として描いているのは知ってたけど。まさか、ジャッキーも演じていたとは…、しかも自分の一番好きな映画で…。パンフも買ったんだけどなぁ、テレビの吹替えはそういうとこがわかんないんだよなぁ。

“黄飛鴻(Wong Fei Hung)” とは実在の人物で、広東省 に生まれた伝説の存在。死後に香港で映画化されるようになって大人気となる。初期の映画では勧善懲悪のストーリーで老成した黄飛鴻を描いたらしいが、ジャッキーの酔拳で青年期を描写することによって大ヒット。 確かに酔拳も勧善懲悪ベースのストーリーで、話としてはよくあるパターン。

そして、ワンチャイ・シリーズが作られるちょい前から、このストーリー展開は変化して、香港と言う植民地となった土地と西洋との歴史を舞台にしたストーリーになってゆく。もちろん”酔拳2″も、そんな舞台で密輸団と対決する。 ただ「カッコエエ」と思っていた映画が、そんな歴史を孕んだ問題を提起してるとは…不覚。

例えばワンチャイ・シリーズの番外編の、何だったけなぁ、何とかって映画に義和団と一戦交えるシーンがあった。義和団ってのも知ってはいたけど 義和団=羲和拳 と同じで拳法の一派としてしか認識していなくて、調べてみると、白蓮教系の秘密結社だった。 んで、西洋に対し排外的になり、清朝と協力するようになるけど結局やっつけられちゃう、ってな流れ。 ここらへんの歴史のことは詳しくないんですが。そういや、高校の歴史の授業って江戸末期まではそれなりにするんだけど、それ以降って試験だ受験だとか言って、サラーリとしかしなかったけど、ウムム、これが日本の教育だとすれば悲しいもんだ。

そして、義和団ってのは宗教ベースの結社で、一般民衆の不満を背景に団員を増やしていき、事変が起こる。何だか、日本の一揆と開国と一緒にやってるような感じにも見える。

こんな感じで、”酔拳” の映画から、たくさん見えてくる。勧善懲悪のストーリーはもちろんのこと、西洋との確執、清朝の終り、官民との間での気持ち、香港と中国の問題、などなど。 でも、一番興味深いのは、この映画が “香港” で制作されたことと、”最近” の作品だと言うことかもしれないなぁ。

ま、あんまり詳しくないんで、これ以上は書かないけれど、調べてみると結構深い。まとめますと、史実を踏まえて “酔拳” を見ると別の意味でオモロイと声を大にして言いたいのであり~ます。


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